腸閉塞で3度目の入院

3回目

腸閉塞で3度目の入院

2度目の入院から2年後のことだった。
20時ころから朝の6時ころまで、苦しもがいていた。
どうあがいても、お腹の張り、傷み、嘔吐が解消されず
やむを得ず、救急車を要請する羽目になった。
両足を釣り動くことができず、担架で救急外来へ搬送された。
2年の間に、神奈川県から千葉県へ引っ越しもしていて、前回とは別な病院へ搬送された。
MRI検査も受けて腸閉塞と診断された。
診断せずとも結果はわかっていたので、とにかく早く
イレウス管を入れてほしかった。
すぐに管を用意され、するするっと管が入っていったが
どうも様子がおかしい…。
胃まで到達したところで止まってしまった。
当日の救急外来担当医が、内科医しかおらず、胃までの管
「胃管」までしか入れられないという…。
腸が苦しいのに胃までだなんて
はっきり言って意味がない…。
時間外の緊急搬送でイレウス管を入れることができたのは
神奈川県の病院が特別だったことをこの時知った。
今回は、胃までしか入れられないとのことで、これで処方が終えられ
病棟へ搬送されてしまった…。
前回の入院先での病棟がたまたまいっしょになった患者さんから、
ある病院で、お腹が痛いと言ったら痛み止めだけを処方されて、全然よくならずに
2日後に転院したところ、腸が全摘出にまで悪化してしまっていたとの話を思い出していた。
今日は土曜日で、下手したら月曜日までイレウス管はない…。
時間が経っても一向に良くなる気配がなく、
腸、破裂するのかななんて思っていた。
それから数時間後、土曜日だったがたまたま胃腸専門の医師が出勤してきて、
苦しんでいる状態をみて、急遽イレウス管を入れてくれることになった。
そして翌日には、腸の閉塞が解除され、火曜日にはイレウス管を抜き、
大建中湯が処方された。
ところが、血液検査をすると肝数値が異常値になってしまい
大建中湯をやめたところ、肝数値が正常値に戻ったので、
腸の動きを活性化する大建中湯が処方できなくなってしまった。
それでも、腸の状態は回復していった。
私の体は、本当によくわからない状態のようだった…。
今回の入院でも、ダブルバルーン検査までして原因が分からなかったことを
今回の病院の医師に伝えてしまったことが原因でもあるが、
原因不明で絶飲食で治ってしまったので、様子見で退院となった。
しかし、あいかわらず退院後も月一くらいの頻度で、腹痛は繰り返し起きていた。
そして、絶飲食して、耐えて、治るという日々はこの後も続いていった。
原因不明なのだから、こうやって付き合っていくしかないと思っていた。
初めて腸閉塞と診断され、大学病院で精密検査までしても
医師からの原因不明といわれてしまったことが、頭に残ってしまっていて
調べたってどうせわからない…お金だけ消えていく…と原因を突き詰めることをやめてしまっていた。
それは、実際、絶飲食とイレウス管だけで、手術なしに治ってしまっているためでもあった。
また、お腹を切って見ればわかるかもしれないと言われても、
原因も分からない状態で開腹することによる、合併症も恐れていて、
簡単に手術には踏み切れずにいた。
とは言え、早いタイミングで、この原因不明なんてことはあり得ないと思えていれば、
この先の腹痛で苦しむ期間は短かったのかもしれない…。
この時の自分には、どの医師に聞いても答えは同じだろうと思ってしまっていた。それぞれに専門医が、得意分野があることを知らなかった。
続く。

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